社外CFOの費用相場は、いくらぐらいですか。
公開されている各社の料金を見ると、月数回の相談を中心とする形で月額10万円前後、財務実務まで担う形で月額20万円から50万円、経営の意思決定に継続的に関与する形で月額50万円以上というのが、おおよその水準です。
| 関与の形 | 月額の目安 |
|---|---|
| 相談・資料レビューが中心 | 10万円前後 |
| 資金繰り管理・銀行提出資料の作成まで担う | 20万円〜40万円 |
| 金融機関との交渉に同席し、財務機能を担う | 40万円〜60万円 |
| 経営会議・投資判断まで関与する | 50万円〜 |
上記は公開されている各社の料金表から見たおおよその水準であり、特定の調査に基づく統計値ではありません。実際の金額は関与の範囲によって変わります。
なぜ、同じ社外CFOでこれだけ金額が開くのですか。
責任範囲が違うためです。資料を見て助言する立場と、金融機関との交渉の場に出て会社側の当事者として説明する立場では、必要な準備量も負う責任も別物になります。
金額を訪問回数で比較すると、この違いが見えなくなります。月2回訪問で20万円と月2回訪問で50万円が並んでいるとき、差は回数ではなく、その2回で何が意思決定されるかにあります。
もう一つの要因は、担当者です。提案した本人が継続して担当するのか、契約後に別の担当者へ引き継がれるのかで、実質的な提供内容は変わります。低い金額が提示されている場合、担当者が誰になるかを確認しておく価値があります。
費用に何が含まれているかは、どう確認すればよいですか。
月額に含まれる範囲を、成果物と場面の両方で確認してください。「財務支援」という言葉は範囲が広く、同じ表現でも各社の中身が異なります。
- 月次の資金繰り表を、作成するのか、確認するだけなのか
- 銀行提出用の事業計画書を、作成するのか、助言するだけなのか
- 金融機関との面談に、同席するのか、しないのか
- 決算書の作り方に、決算前から関与するのか、決算後に講評するだけなのか
- 取引金融機関の新規開拓を、実際に動くのか、助言だけなのか
- 経営会議に、参加するのか、しないのか
- 税務申告は、含まれるのか、別途か
とくに「金融機関との面談への同席」と「決算前からの関与」の2点は、成果を大きく左右する一方で、料金表に明記されていないことが多い項目です。
成功報酬型と固定報酬型は、どちらがよいですか。
調達額に連動する成功報酬型は、支援者の関心が調達額の最大化に向かいやすいという構造的な性質があります。借入は多ければよいものではないため、この点は理解したうえで選ぶ必要があります。
調達額を増やすこと自体は難しくありません。難しいのは、返済可能な範囲で、将来の調達余力を残しながら、必要な額を必要な時期に確保することです。成功報酬型では、この「借りすぎない」という判断に対して報酬が発生しません。
一方で、資金調達を単発の課題として解決したい場合には、成功報酬型のほうが費用対効果が明確になる場面もあります。継続的な財務体制の構築が目的か、単発の調達が目的かで選び分けるのが実務的です。
| 固定報酬型 | 成功報酬型 |
|---|---|
| 継続的な財務体制の構築に向く | 単発の資金調達に向く |
| 借りない判断にも報酬が発生する | 調達額に報酬が連動する |
| 費用が予算化しやすい | 成果が出るまで費用が発生しない |
林 諒のサービスの料金は、いくらですか。
4つのサービスを、関与の範囲に応じて設定しています。いずれも固定報酬制で、調達額に連動する成功報酬は設定していません。
| サービス | 料金 |
|---|---|
| 成長企業の税務・財務顧問 | 年間150万円〜 |
| レバレッジ資金調達戦略 実装プログラム | 150万円/300万円 |
| 財務顧問 | 月額20万円〜 |
| 社外CFO | 月額50万円〜 |
各サービスの範囲と対象企業は、サービスページに記載しています。
当方の一次データ
なぜ、この料金水準にしているのか。
報酬水準は、支援者が実際にその会社へ割ける時間を決めてしまうからです。この結論は、独立から3年目に受けた一件の解約通告から得たものです。
当時、報酬体系は年間40万円前後のクライアントから、年間500万円前後のクライアントまで幅が広がっていました。そのなかで、創業融資から税務顧問という流れで支援していたスタートアップ企業から、解約の通告を受けました。原因は、手厚いフォローができなかったことでした。
報酬が安いから一生懸命やりたくない、という気持ちがあったわけではありません。しかし現実には、高い報酬をいただいているクライアントからの期待値は上がり、その分こちらも一生懸命に対応します。そうすると報酬が低いクライアントには時間が割けず、中途半端なサービス提供になってしまう。その状態が、自分自身とても居心地の悪いものでした。
ここから、クライアントに十分なサービスを提供する、それに対して必要な報酬は正しくいただく、という形でなければならないと考えるようになりました。低単価で多くの会社を薄く見るモデルから、対象を絞って深く関わるモデルへ切り替えたのは、値上げのためではなく、この居心地の悪さを解消するためです。
したがって、社外CFOや財務顧問を選ぶときには、提示された金額がその相手にとって十分な時間を確保できる水準かどうかも見てください。安い報酬は、善意では埋められません。時間の配分を決めるのは、結局のところ構造です。
林 諒自身の経験にもとづく考え方であり、料金体系一般について述べたものではありません。解約に至った経緯は、当該企業が特定されない範囲で記載しています。